貧乏の子供は貧乏になる理由とは?止まらない貧困格差の連鎖
貧乏の子は貧乏になる、というのを聞いたことがありませんか?
我が家はまさにそのパターンでして、祖父母の代から続く貧乏家庭です。
子供の頃はお小遣いなんてありませんでしたし、ものを買ってもらえるのは年1度のクリスマスのみ。
誕生日ですら満足に欲しいものをもらえた記憶はありません。
そんな私も、家庭をもち、子供を育てる側になりました。
このままでは子供にも我慢を強いるような生活をさせてしまうのでは?
と思い、貧乏を断ち切るためにも貧乏の連鎖が起きる原因について調べてみました。
経済格差が生む教育格差
貧乏で教育費用をかけられなかった子供の場合
貧乏な子供が貧乏になる原因として、まず思い浮かぶのが教育にかかる費用の問題。
我が家では高校卒業後はもちろん大学に行くお金なんてなかったので、18歳で就職しました。
大学だけではなく、小学校、中学校の時点でも塾や家庭教師などは一切つけられることなく、学歴は中の下から下の中辺りをフラフラしていました。
もちろん、私の成績をみては 「勉強しろ」と言っていましたが、言うだけだったのでそれで成績が上がったことはありません。
この状態が中学時にも続いたので、もちろん高校はそこそこアホなところへ行かざるを得なかったのです。
しかし、当の私はそんな状況でも危機感を感じてはいませんでした。
特にやりたいこともなく、フラフラと生きていたので高校さえ行っていればどこでもよかったのです。
今思えば、このころからしっかり目標をもっていれば違った道に進んでいたかもしれないな、と思います。
裕福だが教育費用をかけられなかった子供の場合
「平成25年度全国学力学習状況調査の結果を活用した学力に影響を与える要因分析に関する調査研究」では、親の経済力と子供の学力、子供の学習時間の関係の調査結果が記されています。
引用元:
https://www.nier.go.jp/13chousakekkahoukoku/kannren_chousa/pdf/hogosha_factorial_experiment.pdf
要約すると
- 両親の学歴と、世帯収入が高い子供は国語・算数ともに正答率が高い
- 家庭学習時間と正答率の関係を示したグラフを見てみると、長時間勉強する子供の学力の平均値が高い
しかし、驚くのはここからで、世帯所得と父母の学歴、子供の学習時間を合わせたグラフでみてみると
- 最高所得層の「全く勉強しない子供」の正解率60.5%
なのに対して
- 最低所得層の「3時間以上勉強する子供」の正解率は58.9%
というところです。
これはつまり、貧乏な子供が必死で勉強しても、裕福で全く勉強しない子供よりも学力が劣っている ということです。
これってあんまりな結果ですよね…。
貧乏はいくら努力してもお金持ちにはかなわないのか…。
貧乏な親の背中を見て育つ子供の思考
貧乏が連鎖する原因は学力だけではありません。
貧乏な親の背中を見て育つこどもは、知らず知らずのうちに貧乏な思考、行動をマネするようになる のです。
- パチンコ
- 競馬
- タバコ
- 借金
- リボ払い
- コンビニや自販機で飲み物を買う
- ブランド志向
など、お金が出ていくものごとが日常的に身近にあることで、その状況を「普通」だと思ってしまうのです。
お金が貯まらない人の習慣3つ!貧乏から抜け出せない理由は? - PONの箱庭
そうなると、コンビニに寄るとジュースやお菓子を買うのが当たり前になり、大人になるとなんとなくタバコを吸うようになり、借金へのハードルも低く、低所得になりやすい人生 を送ってしまいます。
しかし、教育費用がかけられない家庭でも
- 勉強しろ、というだけの親
- 一緒に勉強を見ながら、答えを導き出す親
では大きな違いが出ます。
一緒に勉強を見ることはせず、口だけうるさく出した場合どうなるか。
私の場合はというと、ドリルなんかは答えを見ながら丸写し。
プリントの宿題は友達の答えを丸写し、でした。
やっていれば文句が言われない、という状況は「自分で考えること」をやめさせ、自分で考える習慣を失います。
一緒に勉強を進めていくことで、答えにたどり着くまでの過程を大切にし、 自分で考える習慣を身に着けることができます。
仕事でも「この仕事やっておけ」といわれて放置されるのと、「この仕事はこの順で進めてくれ、まずは1つ片付いたらチェックするから声をかけて」といわれるのでは全然ちがいますよね
社会人でも後者のほうが、早く成長することは間違いないです。
子供にも同じことが言えますよね。
変えるべきは親の思考と行動
貧乏の子供を貧乏にしないためには、親である私達が思考と行動を変える必要があります。
わからないことは自分で調べ、新しい事に挑戦し、常に疑問を持ち続ける生き方は、子供に「自分で考え、行動する」ことを教えられます。
勉強しない子供がいるなら、まずは親が勉強する姿を見せることから、っていいますもんね。
当時の私のように「親が行けっていうから高校にいく」なんて思考にしないためにも、まずは「なぜ勉強するのか」ということを気づかせてあげられる親にならねばなりません。